WORKSHEET GUIDE
記入前に、使いどころと完成条件を確認
QCA設計・キャリブレーションシートは、質的比較分析を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。所要の目安は設計・データ準備に1〜2か月、分析・解釈に2〜4週間。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- 10〜50程度の中規模の事例(国・組織・プログラムサイト等)を比較し、どの条件の組み合わせが成功/失敗と関連するかを特定したい
- 成功事例と失敗事例が存在し、その違いを体系的に比較して「何が重要か」の教訓を導きたい
- 一つの結果が複数の異なる経路(条件の組み合わせ)で達成されうると考えられる場合(等結果性の分析)
参加者と準備
QCA手法の訓練を受けた評価者・研究者1〜2名(R: QCA/SetMethods パッケージ、fs/QCA ソフトウェアを使用)。条件変数のキャリブレーションには対象分野の専門知識が不可欠
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報分析の基本情報を記入してください
- 2. 事例・結果・条件の定義分析対象の事例の範囲(ユニバース)と変数を記入する
- 3. キャリブレーション設計各変数のアンカーポイントと設定根拠を記入する(fsQCAの場合)
- 4. 必要条件・十分条件の分析結果分析で得られた結果を記入する
- 5. 設計チェックリスト
完成の目安
- 真理値表(条件の組み合わせ×事例×結果の一覧)
- QCAの解(十分条件の組み合わせ)とconsistency/coverageの指標
- 事例との照合結果(各事例がどの解に属するか)
レビュー時の注意
- キャリブレーションの根拠を示さない——「直感的に0.5に設定した」などの主観的なキャリブレーションは分析の信頼性を大きく損なう。アンカーポイントの設定根拠(実質的な閾値・先行研究・専門家知識)を必ず記録・報告する
- 解の種類(複雑解/省略解/節約解)の意味を理解せずに選択する——省略解はデータにない反事実的前提を含む場合があり、理論的根拠なく選択すると誤った結論を導く。中間解(intermediate solution)の使用を推奨
- consistency と coverage の両方を確認しない——consistencyのみが高くてもcoverageが低ければ、解が結果の僅かな部分しか説明しない。両指標を合わせて報告する
EvalCompass Worksheet
QCA設計・キャリブレーションシート
手法: 質的比較分析(Qualitative Comparative Analysis)
QCAの信頼性はキャリブレーション(変数のスコア化)の質に依存します。各変数のアンカーポイントを設定する根拠を必ず記録してください。
基本情報
分析の基本情報を記入してください
事例・結果・条件の定義
分析対象の事例の範囲(ユニバース)と変数を記入する
キャリブレーション設計
各変数のアンカーポイントと設定根拠を記入する(fsQCAの場合)
| 変数名 | 完全メンバー(=1)のアンカー値と根拠 | 境界ケース(=0.5)のアンカー値と根拠 | 非メンバー(=0)のアンカー値と根拠 |
|---|---|---|---|
必要条件・十分条件の分析結果
分析で得られた結果を記入する
| 条件/解の組み合わせ | Consistency(一貫性) | Coverage(カバレッジ) | 解釈 |
|---|---|---|---|