テーマ分析 コーディング作業シート
コーディングは正解を探すのではなく、データが語ることに忠実に意味を付与するプロセスです。最初のコードは暫定で構いません。繰り返し読み込んで洗練させていきます。
テーマ分析 コーディング作業シート
基本情報
分析対象と目的を記入する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
- 事業名・評価課題
- 研修後の計画活用
- データの種類(インタビュー/FGD/自由記述等)
- 半構造化面接の仮想発言
- データ件数・総文字数(目安)
- 説明用2発言。実データ量ではない
- 評価クエスチョン(この分析で答えるもの)
- 個人の学びは職場の検討へどうつながるか
- 分析担当者・分析開始日
- 担当A/2026年7月(仮想)
記入理由: 採用する立場をreflexive TAとします。
初期コード一覧
データから抽出したコードを記録する。コード名・定義・代表的な引用例を記入する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| コード名 | コードの定義(1文) | 代表的な引用(原文のまま) | 出現するデータ(番号等) |
|---|---|---|---|
| 検討機会への入口 | 会議に持ち込めない経験 | 会議の議題に入れてもらえなかった(仮想) | P01 |
| 仲介する人 | 上司が会議との接続を支える | 上司に先に見てもらうと会議で話せた(仮想) | P02 |
記入理由: 引用は創作した説明例です。
| コード名 | コードの定義(1文) | 代表的な引用(原文のまま) | 出現するデータ(番号等) |
|---|---|---|---|
テーマ構造の整理
コードをグルーピングし、テーマ(とサブテーマ)を構成する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| テーマ名 | テーマの定義(1〜2文) | 含まれるコード | 根拠となる主な引用(1〜2件) |
|---|---|---|---|
| 個人の学びを職場の意思決定へ渡す難しさ | 学びの内容以外に、職場で検討される関係と場が必要という解釈 | 検討機会への入口/仲介する人 | P01・P02の仮想発言 |
記入理由: コードを単に束ねるだけでなく中心となる意味を示します。
| テーマ名 | テーマの定義(1〜2文) | 含まれるコード | 根拠となる主な引用(1〜2件) |
|---|---|---|---|
テーママップ(自由記述)
テーマ間の関係(上位・下位・対立・補完等)を図または文章で描く
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
記入理由: 候補を固定せず全データへ戻ります。
完成チェック
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
- ☑ 確認済み: 各テーマに対して元データから根拠(引用)を示した
- ☑ 確認済み: テーマとコードの抽象レベルを区別した
- ☑ 確認済み: テーマが評価クエスチョンに答える構成になっている
- ☑ 確認済み: 分析者の解釈であることを報告書で明示した
- ☐ 未確認: 複数名で分析した場合は、採用した分析の立場に応じて対話・省察や判断の過程を記録した
- ☑ 確認済み: 受益者または関係者へのメンバーチェッキングを検討した
記入理由: 単独分析の想定で一致形成は非該当です。参加者との対話は、唯一の正解を認定してもらう手続きとはしません。
記入前に、使いどころと完成条件を確認
テーマ分析 コーディング作業シートは、テーマ分析を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。手法全体の期間は「データ量、分析の立場、読み直しとテーマの洗練に必要な作業から見積もる」を参考に、規模・体制に合わせて見積もります。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- インタビューやフォーカスグループのトランスクリプトから、受益者・関係者の経験・認識・ニーズのパターンを把握したいとき
- アンケートの自由記述欄を体系的に分析し、定量データだけでは見えない文脈・理由を明らかにしたいとき
- プログラムの実施過程・障壁・成功要因を関係者の語りから探索的に明らかにしたいとき
参加者と準備
質的分析を担当する人。再帰的テーマ分析では、複数者の一致率や合意を普遍的な品質基準にせず、対話を解釈の深化と省察に用いる。
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報分析対象と目的を記入する
- 2. 初期コード一覧データから抽出したコードを記録する。コード名・定義・代表的な引用例を記入する
- 3. テーマ構造の整理コードをグルーピングし、テーマ(とサブテーマ)を構成する
- 4. テーママップ(自由記述)テーマ間の関係(上位・下位・対立・補完等)を図または文章で描く
- 5. 完成チェック
完成の目安
- コード一覧・コードブック(コード名・定義・事例)
- テーママップ(コードとテーマの関係図)
- テーマ別分析レポート(引用付き narrative)
レビュー時の注意
- コードをテーマと混同する — コードは「バスの乗り方が分からなかった」、テーマは「アクセス障壁」のように抽象レベルが異なる。テーマはコードの集積ではなく、コードが共有する意味を捉える
- よく出てきた話題をテーマとする頻度偏重 — テーマの基準は頻度ではなく評価クエスチョンへの重要性。わずか1人の語りでも評価上重要なテーマになりうる
- 引用の羅列で終わり分析的解釈がない — 参加者はこう語ったという記述だけでなく、これが意味することはという評価者の分析コメントが不可欠
記入済みの仮想例を読む(入力内容は変わりません)
説明用の仮想例です。研修後の計画活用を尋ねた仮想面接から二つの発言を考えます。
基本情報
- 事業名・評価課題
- 研修後の計画活用
- データの種類(インタビュー/FGD/自由記述等)
- 半構造化面接の仮想発言
- データ件数・総文字数(目安)
- 説明用2発言。実データ量ではない
- 評価クエスチョン(この分析で答えるもの)
- 個人の学びは職場の検討へどうつながるか
- 分析担当者・分析開始日
- 担当A/2026年7月(仮想)
記入理由: 採用する立場をreflexive TAとします。
初期コード一覧
| コード名 | コードの定義(1文) | 代表的な引用(原文のまま) | 出現するデータ(番号等) |
|---|---|---|---|
| 検討機会への入口 | 会議に持ち込めない経験 | 会議の議題に入れてもらえなかった(仮想) | P01 |
| 仲介する人 | 上司が会議との接続を支える | 上司に先に見てもらうと会議で話せた(仮想) | P02 |
記入理由: 引用は創作した説明例です。
テーマ構造の整理
| テーマ名 | テーマの定義(1〜2文) | 含まれるコード | 根拠となる主な引用(1〜2件) |
|---|---|---|---|
| 個人の学びを職場の意思決定へ渡す難しさ | 学びの内容以外に、職場で検討される関係と場が必要という解釈 | 検討機会への入口/仲介する人 | P01・P02の仮想発言 |
記入理由: コードを単に束ねるだけでなく中心となる意味を示します。
テーママップ(自由記述)
記入理由: 候補を固定せず全データへ戻ります。
完成チェック
- ☑ 確認済み: 各テーマに対して元データから根拠(引用)を示した
- ☑ 確認済み: テーマとコードの抽象レベルを区別した
- ☑ 確認済み: テーマが評価クエスチョンに答える構成になっている
- ☑ 確認済み: 分析者の解釈であることを報告書で明示した
- ☐ 未確認: 複数名で分析した場合は、採用した分析の立場に応じて対話・省察や判断の過程を記録した
- ☑ 確認済み: 受益者または関係者へのメンバーチェッキングを検討した
記入理由: 単独分析の想定で一致形成は非該当です。参加者との対話は、唯一の正解を認定してもらう手続きとはしません。
判断で間違えやすいこと
質問項目をそのままテーマ名にする
見直し方: コード間に共通する意味を検討して命名する
理由: 話題の要約だけでは問いへの分析が不足する場合があるためです。
BraunとClarkeの方法だからkappaが必須とする
見直し方: 採用するTAの立場に合う品質確認を選ぶ
理由: reflexive TAは一致率を目標とする方法ではないためです。
参照資料と確認箇所
- Doing Reflexive TAVirginia Braun・Victoria Clarke
- 参照箇所
- The Reflexive TA process / Six phases for analysis
- 本文との対応
- reflexive TAとcoding reliability TAは前提が異なり、複数分析者の一致率を全てのテーマ分析に必須とはしません。
- Got questions about Thematic Analysis?Virginia Braun・Victoria Clarke
- 参照箇所
- Why don’t we advocate multiple-coders and inter-rater reliability for reflexive TA?
- 本文との対応
- reflexive TAとcoding reliability TAは前提が異なり、複数分析者の一致率を全てのテーマ分析に必須とはしません。
このページの引用情報
更新履歴
- — 定義と適用条件の出典を確認し、仮想事例、判断理由、全欄の記入例を追加。未確認の歴史・普及に関する断定を整理。 既存の手順・留意点も点検し、固定的な人数・閾値や制度の一般化を調整。 入力欄の位置・型・個数を保ち、フォームの固定条件や閾値の表記を修正。


