WORKSHEET GUIDE
記入前に、使いどころと完成条件を確認
費用効用分析(CUA)設計チェックシートは、費用効用分析を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。所要の目安は3〜12ヶ月。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- 新薬・医療機器・医療技術の公定価格への収載・価格設定において費用対効果を評価するとき(HTA:医療技術評価)
- 健康アウトカムが複数の次元(生存延長と生活の質改善)を持つ介入を評価し、QALYという単一指標に統合したいとき
- 異なる疾患領域にわたる複数の介入を同一の物差し(QALY/DALY)で比較し、予算配分の優先順位付けを行うとき
参加者と準備
医療経済学者(分析主担当)、臨床専門家(疾患自然史・臨床効果の確認)、統計担当(PSA)、規制担当(HTAガイドライン適合確認)。
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報分析の枠組みを記入する
- 2. 費用項目の設定分析に含める費用カテゴリを確認する
- 3. 効用値の設定各健康状態の効用値と出典を記録する
- 4. モデル構造の記述分析モデル(マルコフモデル等)の構造を簡潔に記述する
- 5. 感度分析パラメータ確率的感度分析に用いるパラメータの分布を設定する
- 6. 完成チェック
完成の目安
- 費用・QALY推計表(介入群・対照群)
- ICER計算結果と費用対効果平面プロット
- 確率的感度分析(PSA)結果・CEAC
レビュー時の注意
- タリフの選択を軽視するケース — 同一患者データにUKタリフと日本タリフを適用するだけでICERが大幅に変わることがある。提出先の規制当局が指定するタリフを必ず確認する
- マルコフモデルの時間地平を短く設定しすぎる — 慢性疾患や予防介入では生涯地平が適切だが、短期地平にするとQALYが過少推計され、不利なICERになる
- 感度分析でロバスト性を確認せずに「ICERが閾値以下」と結論する — パラメータの不確実性が大きい場合は確率的感度分析(PSA)が必須
EvalCompass Worksheet
費用効用分析(CUA)設計チェックシート
手法: 費用効用分析(Cost-Utility Analysis)
HTAガイドラインが存在する場合は事前に確認し、分析枠組みをガイドラインに合わせてください。効用値の出典とタリフの選択は後から変更が困難なため、最初に確定します。
基本情報
分析の枠組みを記入する
費用項目の設定
分析に含める費用カテゴリを確認する
| 費用カテゴリ | 含める/除外 | データソース | 年額・推計値 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
効用値の設定
各健康状態の効用値と出典を記録する
| 健康状態(健康ステート) | 効用値(0〜1) | 使用尺度(EQ-5D等) | タリフ(国名) | 出典論文・報告書 |
|---|---|---|---|---|
モデル構造の記述
分析モデル(マルコフモデル等)の構造を簡潔に記述する
感度分析パラメータ
確率的感度分析に用いるパラメータの分布を設定する
| パラメータ名 | 基準値 | 分布の種類 | 分布パラメータ(α/β等) | 根拠 |
|---|---|---|---|---|