社会ネットワーク分析 設計・実施シート
ネットワークの境界(誰をノードとするか)と関係の種類(何のエッジを測定するか)を最初に明確にしてください。これが全ての分析設計の前提となります。
社会ネットワーク分析 設計・実施シート
基本情報
分析の枠組みを確定する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
- 事業名・評価課題
- 地域の相談連携
- ネットワークのノード(例:市内子育て支援団体)
- A・B・C・Dの4団体(仮想)
- 測定するエッジの種類(例:情報共有・協働事業・資金提供)
- 期間中に紹介関係を双方確認できたこと
- ネットワークの境界(なぜそのノード範囲か)
- 同じ相談連携会議の参加団体という範囲
- 分析担当者・実施期間
- 担当A/2026年4〜6月(仮想)
記入理由: 地域の全組織を網羅するとはしません。
関係データ収集の設計
調査方法とデータ収集の詳細を設計する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| データ収集方法(調査/文書/観察) | 対象ノード数 | 回答率の目標(%) | 収集する関係の方向性(有向/無向) | 関係の強度測定(有/無・尺度) |
|---|---|---|---|---|
| 紹介記録と団体確認 | 4 | 100%を目指す計画。未回答は別記 | 無向:いずれかの方向の紹介を双方が確認 | 期間内の有無 |
記入理由: 有向紹介を無向へまとめる規則を明示します。
| データ収集方法(調査/文書/観察) | 対象ノード数 | 回答率の目標(%) | 収集する関係の方向性(有向/無向) | 関係の強度測定(有/無・尺度) |
|---|---|---|---|---|
ネットワーク指標の計画
算出するネットワーク指標と評価クエスチョンの対応を記入する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| 指標名(密度/中心性等) | 評価クエスチョンとの対応 | 目標値または比較基準 | 算出ツール |
|---|---|---|---|
| 密度 | 対象内のつながりの広がり | 仮想値0.5。普遍的な目標値は設定しない | 確認済み隣接行列から計算 |
記入理由: 指標値を自動的な良否判定にしません。
| 指標名(密度/中心性等) | 評価クエスチョンとの対応 | 目標値または比較基準 | 算出ツール |
|---|---|---|---|
可視化計画
ネットワーク図のデザインを設計する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
記入理由: 仮名でも構造から特定されることがあります。
完成チェック
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
- ☑ 確認済み: ノードの定義とネットワーク境界を文書化した
- ☑ 確認済み: 測定するエッジの種類と方向性を明示した
- ☑ 確認済み: 回答率と欠損ノードの影響を報告書に記載した
- ☑ 確認済み: ネットワーク図に解釈コメントを付記した
- ☐ 未確認: 指標の変化を評価クエスチョンに照らして解釈した
- ☐ 未確認: 孤立ノードの特定と介入示唆を記述した
記入理由: 単一時点の説明例で変化は未分析です。孤立がない表から、地域全体の孤立不存在とは結論しません。
記入前に、使いどころと完成条件を確認
社会ネットワーク分析 設計・実施シートは、社会ネットワーク分析を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。手法全体の期間は「計画例:2週間〜2ヶ月(調査設計・データ収集・分析・可視化を含む)」を参考に、規模・体制に合わせて見積もります。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- 連携促進・協働強化を目的とした事業において、関係者間のつながりの変化を可視化・測定したいとき
- コレクティブインパクト・多機関連携プログラムで、全体のネットワーク構造と中心的なコネクターを特定したいとき
- 情報・リソース・支援が特定の組織に集中しており、流通のボトルネックを特定したいとき
参加者と準備
関係データの収集・分析担当と対象者。境界、関係の定義、共有範囲、同意を確認し、欠損が残る場合は分析への影響を報告する。
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報分析の枠組みを確定する
- 2. 関係データ収集の設計調査方法とデータ収集の詳細を設計する
- 3. ネットワーク指標の計画算出するネットワーク指標と評価クエスチョンの対応を記入する
- 4. 可視化計画ネットワーク図のデザインを設計する
- 5. 完成チェック
完成の目安
- ネットワーク図(ノード中心性・エッジ重みを視覚化)
- ネットワーク指標一覧(密度・平均距離・各ノードの中心性)
- 前後比較レポート(介入によるネットワーク構造変化の解釈)
レビュー時の注意
- ネットワーク図を作成して終わり、解釈がない報告 — 美しい可視化図は出力ではなく出発点。密度・中心性の変化が評価クエスチョンとどう関係するかを必ず解釈する
- 未回答者の関係を関係なしとして処理しない。欠損がどのノードや関係に集中したかを確認し、境界と収集範囲を示す。回答率の一律閾値だけで全体構造の信頼性を決めない。
- ネットワークの「密度が高い=良い」という単純化 — 緊密なクラスター内に情報が閉じ込められる「閉鎖性の罠」があり、弱い紐帯が外部との情報流通に重要な場合もある
記入済みの仮想例を読む(入力内容は変わりません)
説明用の仮想例です。4団体の間で、期間中に相互の紹介関係があれば無向の線1本とする仮想例です。
基本情報
- 事業名・評価課題
- 地域の相談連携
- ネットワークのノード(例:市内子育て支援団体)
- A・B・C・Dの4団体(仮想)
- 測定するエッジの種類(例:情報共有・協働事業・資金提供)
- 期間中に紹介関係を双方確認できたこと
- ネットワークの境界(なぜそのノード範囲か)
- 同じ相談連携会議の参加団体という範囲
- 分析担当者・実施期間
- 担当A/2026年4〜6月(仮想)
記入理由: 地域の全組織を網羅するとはしません。
関係データ収集の設計
| データ収集方法(調査/文書/観察) | 対象ノード数 | 回答率の目標(%) | 収集する関係の方向性(有向/無向) | 関係の強度測定(有/無・尺度) |
|---|---|---|---|---|
| 紹介記録と団体確認 | 4 | 100%を目指す計画。未回答は別記 | 無向:いずれかの方向の紹介を双方が確認 | 期間内の有無 |
記入理由: 有向紹介を無向へまとめる規則を明示します。
ネットワーク指標の計画
| 指標名(密度/中心性等) | 評価クエスチョンとの対応 | 目標値または比較基準 | 算出ツール |
|---|---|---|---|
| 密度 | 対象内のつながりの広がり | 仮想値0.5。普遍的な目標値は設定しない | 確認済み隣接行列から計算 |
記入理由: 指標値を自動的な良否判定にしません。
可視化計画
記入理由: 仮名でも構造から特定されることがあります。
完成チェック
- ☑ 確認済み: ノードの定義とネットワーク境界を文書化した
- ☑ 確認済み: 測定するエッジの種類と方向性を明示した
- ☑ 確認済み: 回答率と欠損ノードの影響を報告書に記載した
- ☑ 確認済み: ネットワーク図に解釈コメントを付記した
- ☐ 未確認: 指標の変化を評価クエスチョンに照らして解釈した
- ☐ 未確認: 孤立ノードの特定と介入示唆を記述した
記入理由: 単一時点の説明例で変化は未分析です。孤立がない表から、地域全体の孤立不存在とは結論しません。
判断で間違えやすいこと
未回答団体を孤立していると判定する
見直し方: 未観測の関係と関係なしを区別する
理由: 欠測で線が見えないだけかもしれないためです。
紹介・資金・情報共有を同じ線で足す
見直し方: 関係の種類を分けて記録する
理由: 異なる機能を同じ密度に混ぜると解釈できないためです。
参照資料と確認箇所
- Social Network AnalysisOlivier Serrat/Asian Development Bank · 2009
- 参照箇所
- Social Network Analysis
- 本文との対応
- 関係の構造を測る方法なので、関係の定義と分析範囲が指標の意味を決めます。
このページの引用情報
更新履歴
- — 定義と適用条件の出典を確認し、仮想事例、判断理由、全欄の記入例を追加。未確認の歴史・普及に関する断定を整理。 既存の手順・留意点も点検し、固定的な人数・閾値や制度の一般化を調整。


