WORKSHEET GUIDE
記入前に、使いどころと完成条件を確認
傾向スコアマッチング 設計・診断シートは、傾向スコアマッチングを会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。所要の目安はデータ整備に1〜2週間、分析・診断に1〜2週間。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- ランダム化ができない観察データ(行政記録・既存調査)を用いて、プログラム参加者と非参加者を比較したい
- 参加者の特性が対照群と異なることが明らかで、特性を揃えたうえで比較する必要がある
- 共変量(交絡因子)のデータが豊富に揃っており、未観測交絡の問題が比較的小さいと考えられる場面
参加者と準備
統計解析ソフト(R: MatchIt、Stata等)を扱える計量経済学・統計の専門家1〜2名。共変量の選択には対象分野の専門知識が必要
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報評価の基本情報を記入してください
- 2. 交絡因子リスト介入の受否と結果変数の両方に影響する変数を網羅的にリストアップし、観測可否を記入する
- 3. 傾向スコアモデルの設定モデルに含める変数と関数形を記入する
- 4. マッチング手法と共通サポートの確認使用するマッチング手法と共通サポートの確認結果を記入する
- 5. 分析チェックリスト
完成の目安
- 傾向スコア推定モデルの結果(係数・モデル適合統計)
- マッチング前後の共変量バランス診断表・ラブプロット
- ATT推定値と標準誤差・信頼区間
レビュー時の注意
- 「PSMで交絡を除去できた」という過信——観測できた変数に関するバランスは改善されるが、未観測変数による交絡は残る。感度分析の実施と、未観測交絡の可能性に関する率直な議論が不可欠
- バランス診断を省略する——傾向スコアの推定だけ行い、マッチング後の共変量バランスを確認しないと、マッチングの質が保証されない。SMDとラブプロット(Love plot)で必ず確認する
- 共通サポートの確認を怠る——傾向スコアが介入群と対照群でほぼ重複しない場合、マッチングは外挿になり信頼できる比較ができない
先に読むと進めやすいガイド
EvalCompass Worksheet
傾向スコアマッチング 設計・診断シート
手法: 傾向スコアマッチング(Propensity Score Matching)
PSMは「データに含まれる変数の範囲内でしか交絡を除去できない」という限界を常に念頭に置いて設計・報告してください。
基本情報
評価の基本情報を記入してください
交絡因子リスト
介入の受否と結果変数の両方に影響する変数を網羅的にリストアップし、観測可否を記入する
| 変数名 | 介入との関連(高/中/低) | 結果との関連(高/中/低) | データあり?(○/×) | 代替変数(×の場合) |
|---|---|---|---|---|
傾向スコアモデルの設定
モデルに含める変数と関数形を記入する
マッチング手法と共通サポートの確認
使用するマッチング手法と共通サポートの確認結果を記入する