WORKSHEET GUIDE
記入前に、使いどころと完成条件を確認
SROIインパクトマップ作成シートは、社会的投資収益率を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。所要の目安は3〜6ヶ月。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- NPO・社会的企業・協同組合が投資家・行政・社会に対して事業の社会的価値を説明責任として示したいとき
- インパクト投資・社会的インパクト債(SIB)において、社会的リターンを定量化し投資判断の根拠を示すとき
- 公共調達・補助金審査で複数の提案を社会的価値の観点から比較評価するとき
参加者と準備
評価担当者(分析リード)、受益者・ステークホルダー代表(インタビュー・マップ作成への参加)、財務担当(投入費用の確認)。外部ファシリテーターが有効。5〜15名のステークホルダー協議を推奨。
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報分析のスコープを確定する
- 2. インパクトマップ本体ステークホルダーごとに1行ずつ記入する。アウトカムは「誰の・どんな変化」と具体的に書く
- 3. 財務プロキシと社会的価値換算各アウトカムの財務プロキシを記録する。複数候補がある場合は保守的な値を採用し根拠を記録する
- 4. インパクト調整4要素の推計値と根拠を記入する。根拠がない場合は「推計根拠なし」と明記する
- 5. 感度分析メモSROI比率に最も影響するパラメータと、値を変えた場合の比率の変化幅を記録する
- 6. 完成チェック
完成の目安
- インパクトマップ(ステークホルダー別アウトカム一覧)
- 財務プロキシ選定根拠資料
- インパクト調整計算シート(デッドウェイト・帰属・逓減・移転)
レビュー時の注意
- 財務プロキシを「最良値」ではなく「最大値」で選び、SROI比率を意識的に高く見せる「プロキシ選択バイアス」。保守的な値の採用と感度分析が唯一の歯止め
- ステークホルダーの声を集めず分析者だけでインパクトマップを作成する — 最も重要な受益者の視点が欠落し、実態と乖離したモデルになる
- デッドウェイトを0%(全て本事業の成果)として計上する過大申告。公表されたベンチマーク(類似介入の無作為化比較試験結果等)を参照して設定する
先に読むと進めやすいガイド
EvalCompass Worksheet
SROIインパクトマップ作成シート
手法: 社会的投資収益率(Social Return on Investment)
ステークホルダーと一緒に記入することを推奨します。財務プロキシの選択は後で変更できますが、アウトカムの特定と証拠の収集が分析の信頼性の根幹です。
基本情報
分析のスコープを確定する
インパクトマップ本体
ステークホルダーごとに1行ずつ記入する。アウトカムは「誰の・どんな変化」と具体的に書く
| ステークホルダー | 投入(資源) | 活動・産出 | アウトカム(変化の内容) | 測定指標 | データ収集方法 |
|---|---|---|---|---|---|
財務プロキシと社会的価値換算
各アウトカムの財務プロキシを記録する。複数候補がある場合は保守的な値を採用し根拠を記録する
| アウトカム | 財務プロキシ名 | 換算単価(円) | 発生量 | 社会的価値小計(円) | 出典・根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
インパクト調整
4要素の推計値と根拠を記入する。根拠がない場合は「推計根拠なし」と明記する
| アウトカム | デッドウェイト(%) | 帰属(%) | 逓減(%/年) | 移転(%) | 調整後価値(円) | 推計根拠 |
|---|---|---|---|---|---|---|
感度分析メモ
SROI比率に最も影響するパラメータと、値を変えた場合の比率の変化幅を記録する