Value for Money 4E評価シート
4Eそれぞれについて証拠を記入し、最後に統合判断を行います。各Eで「良い」「懸念あり」「不明(データ不足)」の三段階で暫定評価をつけながら進めると全体像が見えやすくなります。
Value for Money 4E評価シート
基本情報
評価の枠組みを確定する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
- 事業名・プログラム名
- 訪問を含む相談支援
- 評価対象期間
- 2026年4〜6月(仮想)
- 総予算・実績費用(円)
- 120,000円(仮想)
- 評価の主な用途(説明責任/学習)
- 次期の訪問体制改善
- 評価担当者・実施日
- 担当A/2026年7月(仮想)
記入理由: 用途に合う判断基準を設定します。
E1:Economy(節約性)
調達の合理性を評価する。単価・入札プロセス・市場比較の証拠を記入
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| 調達品目・サービス | 単価(実績) | 市場相場・ベンチマーク | 差異と理由 | 暫定評価(良い/懸念/不明) |
|---|---|---|---|---|
| 訪問交通費 | 合計20,000円(仮想) | 同経路の公共交通等と比較予定 | 来所困難者に届くため発生 | 不明:代替手段の比較未了 |
記入理由: 安いことだけを基準にしません。
| 調達品目・サービス | 単価(実績) | 市場相場・ベンチマーク | 差異と理由 | 暫定評価(良い/懸念/不明) |
|---|---|---|---|---|
E2:Efficiency(効率性)
単位アウトプットあたり費用を算出し比較する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| アウトプット指標 | 実績値 | 費用/単位 | 比較対象(類似事業等) | 差異と改善示唆 | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 相談件数 | 60件 | 2,000円/件 | 同品質の類似事業は未確認 | 記録方法の改善余地を調査 | 比較資料不足 |
記入理由: アウトプット単位の効率であると示します。
| アウトプット指標 | 実績値 | 費用/単位 | 比較対象(類似事業等) | 差異と改善示唆 | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|---|
E3:Effectiveness(有効性)
目標と実績の比較、アウトカム達成の証拠を記入する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| アウトカム指標 | 目標値 | 実績値 | 達成率(%) | 証拠の質(高/中/低) | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 申請完了人数 | 12人という計画 | 10人(仮想) | 83.3% | 低:比較なし | 目標未達。因果効果は未確定 |
記入理由: 10/12×100の目標達成率です。
| アウトカム指標 | 目標値 | 実績値 | 達成率(%) | 証拠の質(高/中/低) | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|---|
E4:Equity(公平性)
受益者の属性・地域分布と、最脆弱層への到達状況を記入する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
| 対象セグメント(属性/地域) | 受益者数・割合 | 意図した到達目標 | ギャップと理由 | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|
| 来所困難者 | 5人/20人=25%(仮想) | 計画上5人 | 到達人数は計画通り。未利用者の状況は不明 | 追加確認 |
記入理由: 割合だけで公平だとは認定しません。
| 対象セグメント(属性/地域) | 受益者数・割合 | 意図した到達目標 | ギャップと理由 | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|
VfM統合判断
4Eの結果を総合し、トレードオフを含めた全体判断と勧告を記述する
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
記入理由: 複数の観点から次の調査を決めます。
完成チェック
この項目の記入例(仮想例)
説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。
- ☑ 確認済み: 4E全てについて証拠に基づく評価を記入した
- ☐ 未確認: Economy単価はベンチマーク・市場相場と比較した
- ☐ 未確認: Efficiency指標は類似プログラムと比較した
- ☑ 確認済み: Effectiveness評価で因果帰属の程度(強/中/弱)を明示した
- ☑ 確認済み: Equity評価で受益者属性の分析を行った
- ☑ 確認済み: 4E間のトレードオフを統合判断に記述した
記入理由: 比較相場・類似事業の確認が未了です。総合判断は暫定と明示します。
記入前に、使いどころと完成条件を確認
Value for Money 4E評価シートは、Value for Money評価を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。手法全体の期間は「計画例:2週間〜3ヶ月(データ収集・多次元分析の規模に依存)」を参考に、規模・体制に合わせて見積もります。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。
このシートが役立つ場面
- 公共調達・補助金の説明責任として「公金が適切に使われているか」を多面的に示す必要があるとき
- 国際協力・ODA事業の評価において、費用対効果だけでなく公平性(最も必要な対象への到達)も評価したいとき
- 事業の経済性・効率性・有効性のどの段階に問題があるかを診断し、改善点を特定したいとき
参加者と準備
評価担当者(分析リード)、財務担当(調達・費用データ)、プログラム担当(効果・受益者データ)。中規模以上の評価では外部評価チームが担当し、内部レビューと組み合わせることが多い。
判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。
記入の順番
- 1. 基本情報評価の枠組みを確定する
- 2. E1:Economy(節約性)調達の合理性を評価する。単価・入札プロセス・市場比較の証拠を記入
- 3. E2:Efficiency(効率性)単位アウトプットあたり費用を算出し比較する
- 4. E3:Effectiveness(有効性)目標と実績の比較、アウトカム達成の証拠を記入する
- 5. E4:Equity(公平性)受益者の属性・地域分布と、最脆弱層への到達状況を記入する
- 6. VfM統合判断4Eの結果を総合し、トレードオフを含めた全体判断と勧告を記述する
- 7. 完成チェック
完成の目安
- 4E別評価マトリクス(評価結果・証拠・判断根拠)
- VfM総合判断サマリー(強み・改善点・勧告)
- ベンチマーク比較表(Economy・Efficiency指標)
レビュー時の注意
- Economy(調達単価の安さ)を唯一の指標として「安いから良い」と結論する — 安い調達が質の低いアウトプットや効果の低下につながっていないか、Efficiency・Effectivenessと合わせて確認する
- Equity次元を補足的に扱い、受益者の属性分析を行わないまま「効果があった」と報告する — 平均値の背後で特定集団が恩恵を受けていないケースを見逃す
- 4Eのデータを独立に報告し、相互のトレードオフを分析しない — 例えば「効率性を追求するため規模を拡大した結果、最脆弱層への到達率が低下した」というダイナミクスが見えなくなる
記入済みの仮想例を読む(入力内容は変わりません)
説明用の仮想例です。費用12万円で相談60件、利用者20人を支援した仮想例です。
基本情報
- 事業名・プログラム名
- 訪問を含む相談支援
- 評価対象期間
- 2026年4〜6月(仮想)
- 総予算・実績費用(円)
- 120,000円(仮想)
- 評価の主な用途(説明責任/学習)
- 次期の訪問体制改善
- 評価担当者・実施日
- 担当A/2026年7月(仮想)
記入理由: 用途に合う判断基準を設定します。
E1:Economy(節約性)
| 調達品目・サービス | 単価(実績) | 市場相場・ベンチマーク | 差異と理由 | 暫定評価(良い/懸念/不明) |
|---|---|---|---|---|
| 訪問交通費 | 合計20,000円(仮想) | 同経路の公共交通等と比較予定 | 来所困難者に届くため発生 | 不明:代替手段の比較未了 |
記入理由: 安いことだけを基準にしません。
E2:Efficiency(効率性)
| アウトプット指標 | 実績値 | 費用/単位 | 比較対象(類似事業等) | 差異と改善示唆 | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 相談件数 | 60件 | 2,000円/件 | 同品質の類似事業は未確認 | 記録方法の改善余地を調査 | 比較資料不足 |
記入理由: アウトプット単位の効率であると示します。
E3:Effectiveness(有効性)
| アウトカム指標 | 目標値 | 実績値 | 達成率(%) | 証拠の質(高/中/低) | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|---|
| 申請完了人数 | 12人という計画 | 10人(仮想) | 83.3% | 低:比較なし | 目標未達。因果効果は未確定 |
記入理由: 10/12×100の目標達成率です。
E4:Equity(公平性)
| 対象セグメント(属性/地域) | 受益者数・割合 | 意図した到達目標 | ギャップと理由 | 暫定評価 |
|---|---|---|---|---|
| 来所困難者 | 5人/20人=25%(仮想) | 計画上5人 | 到達人数は計画通り。未利用者の状況は不明 | 追加確認 |
記入理由: 割合だけで公平だとは認定しません。
VfM統合判断
記入理由: 複数の観点から次の調査を決めます。
完成チェック
- ☑ 確認済み: 4E全てについて証拠に基づく評価を記入した
- ☐ 未確認: Economy単価はベンチマーク・市場相場と比較した
- ☐ 未確認: Efficiency指標は類似プログラムと比較した
- ☑ 確認済み: Effectiveness評価で因果帰属の程度(強/中/弱)を明示した
- ☑ 確認済み: Equity評価で受益者属性の分析を行った
- ☑ 確認済み: 4E間のトレードオフを統合判断に記述した
記入理由: 比較相場・類似事業の確認が未了です。総合判断は暫定と明示します。
判断で間違えやすいこと
一件あたり費用が下がれば改善とする
見直し方: 提供品質と成果、届かなくなった人も確認する
理由: 短縮や対象者選別でも単価は下がるためです。
目標達成率を因果効果と呼ぶ
見直し方: 目標との比較と効果の帰属を分ける
理由: 目標達成は事業以外の変化でも起こるためです。
参照資料と確認箇所
- Value for moneyBetterEvaluation
- 参照箇所
- Economy / Efficiency / Effectiveness / Equity
- 本文との対応
- 投入単価の低さだけでなく、提供品質、産出、成果、公平性を合わせて検討します。
このページの引用情報
更新履歴
- — 定義と適用条件の出典を確認し、仮想事例、判断理由、全欄の記入例を追加。未確認の歴史・普及に関する断定を整理。 既存の手順・留意点も点検し、固定的な人数・閾値や制度の一般化を調整。


