評価倫理チェックシート

評価計画の立案段階でこのシートを記入し、実施・報告の各段階でも再確認してください。倫理的問題は早期発見・早期対応が原則です。

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EvalCompass Worksheet

評価倫理チェックシート

手法: 評価倫理(Evaluation Ethics)
評価計画の立案段階でこのシートを記入し、実施・報告の各段階でも再確認してください。倫理的問題は早期発見・早期対応が原則です。

基本情報

評価の基本属性と倫理チェックの実施条件を記入する

この項目の記入例(仮想例)

説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。

評価名称
生活相談利用者の経験評価(仮想)
評価実施者・機関
調査担当A・架空評価室
評価依頼者(発注者)
架空支援団体B
チェック実施日
2026年9月13日
チェック実施段階(設計時/実施中/報告時)
設計時

記入理由: 依頼者との関係を含め点検時点を明確にします。

利益相反と独立性の確認

以下の項目を確認し、懸念がある場合は詳細と対応策を記入する

この項目の記入例(仮想例)

説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。

  • ☑ 確認済み: 評価者と発注者の間の雇用・契約・金銭関係を確認・開示した
  • ☑ 確認済み: 評価者が評価対象事業・施策に過去または現在関与していないかを確認した
  • ☑ 確認済み: 利益相反が評価の公正性を歪める場合、受託辞退または開示の上で対応策を合意した
  • ☑ 確認済み: 発注者から評価結果・結論の変更を求める圧力があった場合の対応手順を契約段階で合意した
  • ☑ 確認済み: 説明責任を主目的とする評価は、外部評価または独立した立場での実施が確保されている

記入理由: 担当Aは過去に職員研修を受託した関係を開示し、独立した点検担当を置く案を文書化した仮想設定です。結論の変更要求は記録して協議します。

インフォームドコンセントと対象者保護

調査対象者への説明と同意の状況を記入する

この項目の記入例(仮想例)

説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。

対象者グループ説明内容(調査目的・利用方法・辞退権など)同意取得方法(書面/口頭)特別配慮事項(脆弱層の場合)実施済み(〇/×)
成人の支援利用者目的、任意参加、不参加でも支援に影響しないこと、使用範囲、撤回できる範囲読みやすい説明書と口頭確認後、書面支援担当の不在で説明。希望する補助者や通訳の必要を確認×
相談窓口の職員業務評価への利用範囲、秘密保持、発言の公表方法説明後に書面上司の同席を避け、個人の発言を人事評定へ渡さない条件を確認×

記入理由: 調査前の計画なので同意取得済みにはしません。

対象者グループ説明内容(調査目的・利用方法・辞退権など)同意取得方法(書面/口頭)特別配慮事項(脆弱層の場合)実施済み(〇/×)

データ保護・匿名化・機密保持

個人情報保護とデータ管理の計画を確認する

この項目の記入例(仮想例)

説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。

  • ☑ 確認済み: 収集データの保管場所・アクセス権限が明確に設定されている
  • ☑ 確認済み: 個人を特定できる情報の匿名化・仮名化の手順が決まっている
  • ☑ 確認済み: 調査対象者が同意した範囲内でのみデータを使用する取り決めがある
  • ☑ 確認済み: 録音・録画ファイルおよび逐語録の管理・廃棄時期が決定されている
  • ☐ 未確認: 関連する個人情報保護法規(個人情報保護法等)の遵守を確認した

記入理由: 保管場所、限定アクセス、仮名化、利用目的、削除予定は設計済みです。適用される法令・組織規程との照合は担当者確認を残します。

報告の誠実性と開示方針

評価結果の報告に関する倫理的事項を確認する

この項目の記入例(仮想例)

説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。

  • ☑ 確認済み: 評価結果を偏見・圧力によって歪めず、証拠に基づいて誠実に報告する方針が確認されている
  • ☑ 確認済み: 評価結果の資金源・依頼者を報告書内で開示する
  • ☑ 確認済み: 調査で確認された事実(発注者に不都合なものを含む)を率直に記述する
  • ☑ 確認済み: 評価結果の不当な書換えを防ぎ、誤りの訂正は根拠と変更履歴を記録して速やかに通知する方針が共有されている
  • ☑ 確認済み: 合意が得られない場合の両論併記・注記の手順が明確になっている

記入理由: 報告の手順として、肯定・否定双方の結果、資金関係、修正履歴、見解の不一致を記録する方針を定めた例です。結果の収集や公表は未実施です。

文化的応答性と公平性

対象集団の多様性への配慮と評価の公平性を点検する(文化的背景・ジェンダー・宗教・言語・脆弱性等)

この項目の記入例(仮想例)

説明用の仮想例です。ご自身の事業に合わせて記入してください。入力内容は変わりません。

相手の言語と読みやすさ、通訳の守秘、支援担当への依存、参加を断る不安を事前に確認する。個別引用は識別される可能性と同意範囲を確認し、無理なら集約した説明にする。

記入理由: 同じ説明書を配れば全員が理解できるとは想定しません。

記入前に、使いどころと完成条件を確認

評価倫理チェックシートは、評価倫理を会議や個人作業で実行に移すための入力シートです。手法全体の期間は「計画例:評価全プロセスを通じて継続的に適用(事前リスク洗い出しに0.5〜1日)」を参考に、規模・体制に合わせて見積もります。分かる欄から仮置きし、未確定事項を次の確認課題として残してください。

このシートが役立つ場面

  • 評価計画の立案時に、倫理的リスクを事前に洗い出し対応策を設計するとき
  • インタビューや観察など人を対象とする調査を行うすべての評価において
  • 子ども・難民・障がい者など脆弱な立場の人々が評価対象に含まれるとき

参加者と準備

評価チーム全員が倫理遵守の主体。大規模評価や脆弱層が対象の場合はIRB(機関倫理審査委員会)の審査を経ることが望ましい

判断に使う資料、既存データ、関係者の認識差を持ち寄ると記入が進みます。

記入の順番

  1. 1. 基本情報評価の基本属性と倫理チェックの実施条件を記入する
  2. 2. 利益相反と独立性の確認以下の項目を確認し、懸念がある場合は詳細と対応策を記入する
  3. 3. インフォームドコンセントと対象者保護調査対象者への説明と同意の状況を記入する
  4. 4. データ保護・匿名化・機密保持個人情報保護とデータ管理の計画を確認する
  5. 5. 報告の誠実性と開示方針評価結果の報告に関する倫理的事項を確認する
  6. 6. 文化的応答性と公平性対象集団の多様性への配慮と評価の公平性を点検する(文化的背景・ジェンダー・宗教・言語・脆弱性等)

完成の目安

  • 倫理的リスクアセスメント記録
  • インフォームドコンセント書式(署名済)
  • 利益相反開示書

レビュー時の注意

  • インフォームドコンセントを書類手続きとして処理し、対象者が内容を実際に理解・納得しているかを確認しない
  • 利益相反の確認を評価完了後に行い、既に公正性が損なわれた後で発覚する — 受託前の開示が原則
  • 発注者からの「都合の悪い発見を削除・修正してほしい」という圧力に曖昧に応じてしまう — 事前に合意できた変更手続きの範囲を契約に明記しておく
記入済みの仮想例を読む(入力内容は変わりません)
仮想例・実績ではありません

以下は説明用の仮想例です。生活相談の利用者へ聞き取りを計画し、支援と調査参加を分けます。

基本情報

評価名称
生活相談利用者の経験評価(仮想)
評価実施者・機関
調査担当A・架空評価室
評価依頼者(発注者)
架空支援団体B
チェック実施日
2026年9月13日
チェック実施段階(設計時/実施中/報告時)
設計時

記入理由: 依頼者との関係を含め点検時点を明確にします。

利益相反と独立性の確認

  • ☑ 確認済み: 評価者と発注者の間の雇用・契約・金銭関係を確認・開示した
  • ☑ 確認済み: 評価者が評価対象事業・施策に過去または現在関与していないかを確認した
  • ☑ 確認済み: 利益相反が評価の公正性を歪める場合、受託辞退または開示の上で対応策を合意した
  • ☑ 確認済み: 発注者から評価結果・結論の変更を求める圧力があった場合の対応手順を契約段階で合意した
  • ☑ 確認済み: 説明責任を主目的とする評価は、外部評価または独立した立場での実施が確保されている

記入理由: 担当Aは過去に職員研修を受託した関係を開示し、独立した点検担当を置く案を文書化した仮想設定です。結論の変更要求は記録して協議します。

インフォームドコンセントと対象者保護

対象者グループ説明内容(調査目的・利用方法・辞退権など)同意取得方法(書面/口頭)特別配慮事項(脆弱層の場合)実施済み(〇/×)
成人の支援利用者目的、任意参加、不参加でも支援に影響しないこと、使用範囲、撤回できる範囲読みやすい説明書と口頭確認後、書面支援担当の不在で説明。希望する補助者や通訳の必要を確認×
相談窓口の職員業務評価への利用範囲、秘密保持、発言の公表方法説明後に書面上司の同席を避け、個人の発言を人事評定へ渡さない条件を確認×

記入理由: 調査前の計画なので同意取得済みにはしません。

データ保護・匿名化・機密保持

  • ☑ 確認済み: 収集データの保管場所・アクセス権限が明確に設定されている
  • ☑ 確認済み: 個人を特定できる情報の匿名化・仮名化の手順が決まっている
  • ☑ 確認済み: 調査対象者が同意した範囲内でのみデータを使用する取り決めがある
  • ☑ 確認済み: 録音・録画ファイルおよび逐語録の管理・廃棄時期が決定されている
  • ☐ 未確認: 関連する個人情報保護法規(個人情報保護法等)の遵守を確認した

記入理由: 保管場所、限定アクセス、仮名化、利用目的、削除予定は設計済みです。適用される法令・組織規程との照合は担当者確認を残します。

報告の誠実性と開示方針

  • ☑ 確認済み: 評価結果を偏見・圧力によって歪めず、証拠に基づいて誠実に報告する方針が確認されている
  • ☑ 確認済み: 評価結果の資金源・依頼者を報告書内で開示する
  • ☑ 確認済み: 調査で確認された事実(発注者に不都合なものを含む)を率直に記述する
  • ☑ 確認済み: 評価結果の不当な書換えを防ぎ、誤りの訂正は根拠と変更履歴を記録して速やかに通知する方針が共有されている
  • ☑ 確認済み: 合意が得られない場合の両論併記・注記の手順が明確になっている

記入理由: 報告の手順として、肯定・否定双方の結果、資金関係、修正履歴、見解の不一致を記録する方針を定めた例です。結果の収集や公表は未実施です。

文化的応答性と公平性

相手の言語と読みやすさ、通訳の守秘、支援担当への依存、参加を断る不安を事前に確認する。個別引用は識別される可能性と同意範囲を確認し、無理なら集約した説明にする。

記入理由: 同じ説明書を配れば全員が理解できるとは想定しません。

判断で間違えやすいこと

同意書に署名したので何でも公表できると考える

見直し方: 説明した目的・範囲と再識別の可能性を確かめる

理由: 同意の対象と実際の公表内容を一致させるためです。

発注者に不都合な結果を非公開のまま削除する

見直し方: 修正理由と見解差を残し報告条件に従い対応する

理由: 評価の誠実さと説明責任を保つためです。

内容更新: 資料確認日: (AI照合を含む)人の監修記録なし説明用の仮想例あり編集方針・確認範囲このページを引用訂正したい箇所を伝える

参照資料と確認箇所

  1. Guiding Principles
    American Evaluation Association · 2025年更新
    参照箇所
    Introduction; Integrity; Respect for People; Common Good and Equity
    本文との対応
    参加者への敬意と危害の回避に加え、評価者の利益相反と権力関係を継続的に点検します。
    資料確認日: (AI照合を含む)

このページの引用情報

評価コンパス編集.「評価倫理チェックシート」. 評価コンパス, 2026-10-07更新. https://evalcompass.jun-nakatani.com/worksheets/evaluation-ethics/
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