参加型・質的アプローチ強み志向組織開発関係者参加変革ポジティブ

アプリシエイティブ・インクワイアリー

Appreciative Inquiry
別名: AI(エーアイ)、AI評価、鑑賞的探究

うまく働いた経験とその条件を探り、望む未来と具体的な行動につなげる対話の進め方です。強みを改善に使うための探究です。 [1]

内容更新: 資料確認日: (AI照合を含む)人の監修記録なし説明用の仮想例あり編集方針・確認範囲このページを引用訂正したい箇所を伝える
難易度 中級 費用 中 期間 概算例(規模・体制で調整):1〜3日間(AIサミット形式)〜数週間(複数セッション形式)

ひと目でわかる仕組み

  1. テーマとAI質問の設計(Define)
  2. Discovery:強みと成功体験の探索
  3. Dream:望む未来の構想
  4. Design:変革の設計
  5. Destiny/Deliver:実践への移行
実施手順の流れ。各段階の内容は「実施手順」で確認できます。

アプリシエイティブ・インクワイアリーは、組織や活動の中で価値を生んだ経験に注目し、そこから将来を構想するアプローチです。発見、理想の構想、設計、実行と学習という4Dの進め方が使われます。 [1]

参加者は良かった出来事の背景を具体的に語り、働いた条件を次の実践へどう広げるかを考えます。当サイトの例では、肯定的な経験を出発点にしつつ、残る不利益や参加の障壁も別に点検します。 [1]

使う場面

  • 関係者が「問題探し」に疲弊しており、強みから出発する対話で評価参加を促進したい
  • プログラム終了時のレトロスペクティブで「何がうまくいったか」を体系的に収集・共有したい
  • コミュニティ開発・組織変革において、参加者が将来の方向性を共創するプロセスが必要な時
  • スタッフの学習と組織能力強化を評価と同時に実現したい

向かない場面

  • 深刻な権力不均衡や対立がある場面では、強み志向のプロセスが表面的になり潜在問題を隠蔽する恐れがある
  • 否定的な結果・失敗の徹底的な原因分析が説明責任上求められる場合 — 問題志向の評価手法が適切

参加者・体制と成果物

プログラム関係者全員(スタッフ・受益者・パートナー)。大規模AIサミットでは50〜数百名。小規模では10〜30名。熟練ファシリテーター1〜2名を検討する

主な成果物

  • 成功事例集・ベストプラクティス集
  • ドリームビジョンの記録(図・物語・宣言)
  • アクションコミットメントリスト

実施手順

  1. テーマとAI質問の設計(Define)
    探究するポジティブテーマを設定する(例:「最も効果的な支援の瞬間」「地域との信頼関係が最も深まった時」)。AI質問は過去の成功体験を引き出す具体的・開放的な問いとして設計する。
  2. Discovery:強みと成功体験の探索
    ペアインタビューやグループ対話を通じて、参加者が最も誇りに思う経験・成功事例・強みを語り合う。「最高の時」を中心に、その時何が起きていたか、何が可能にしたかを掘り下げる。
  3. Dream:望む未来の構想
    Discovery で明らかになった強みを土台に、「もし最高の状態が常に実現していたら」という前提で望ましい未来を描く。絵・劇・物語などの創造的な表現を取り入れると参加者の想像力が広がる。
  4. Design:変革の設計
    Dream を実現するために必要な構造・プロセス・関係性・行動を設計する。「プロポジション(provocation proposition)」として「〜は〜である(あるいはすべき)」という力強い宣言として表現する。
  5. Destiny/Deliver:実践への移行
    参加者が具体的なコミットメントと行動計画を形成する。誰が・何を・いつまでに行動するかを明確化し、フォローアップの仕組みを設計する。

長所と限界

長所

  • 関係者の参加意欲・モチベーションを高め、評価活動への抵抗感を低減する
  • 組織・地域の暗黙知(成功のパターン)を引き出し共有知化できる
  • 評価と組織開発・能力強化を同時に実現する相乗効果がある
  • 文化・背景が多様なグループでも強みの共有は取り組みやすい

限界

  • 批判的分析・問題の根本原因探索が弱くなるため、問題志向の評価目的には不向き
  • 強みや成功への偏重が「失敗からの学習」を妨げる可能性がある
  • 複雑な権力構造・利害対立がある文脈では慎重な設計が必要

⚠ よくある落とし穴

  • 「良いことだけ話す」雰囲気が固定化し、課題や失敗を語れない空気になる — ファシリテーターが適切に「改善の余地」の対話も組み込む
  • Discovery で終わり、Design/Destiny まで到達しないと「気持ちよかっただけ」のワークショップになる
  • 参加者が強みを語っても、組織的な意思決定・資源配分の変化につながらず形骸化する

適用条件と根拠

  • 発見した強みを、未来像、共同の設計、実行と調整につなげます。 [1]
仮想例・実績ではありません

相談を引き継げた経験から協働を設計する

以下は説明用の仮想例です。窓口スタッフが、うまく引き継げた経験の共通条件を探します。

質問番号インタビュー質問回答のメモ(キーワード・引用)
1最近、利用者が安心して次の窓口に進めた場面は何ですか本人の了解を得て先に担当者へ電話できた
2その場面を可能にした条件は何ですか連絡担当と応答できる時間が分かっていた

この例から判断できること

「仲が良かった」で終わらず、相手に連絡できた時間や同意の確認手順を次の行動にします。

判断で間違えやすいこと

良い話だけを求め、負担を話す人を止める

見直し方: 良かった条件を探りながら残る不利益も記録する

理由: 強みの探究が問題の隠蔽にならないためです。

夢を語って終了する

見直し方: 試行する行動・担当・振り返りを定める

理由: 実行と学習につなげる工程があるためです。

参照資料と確認箇所

  1. Appreciative inquiry
    BetterEvaluation
    参照箇所
    DISCOVER; DREAM; DESIGN; DESTINY
    本文との対応
    発見した強みを、未来像、共同の設計、実行と調整につなげます。
    資料確認日: (AI照合を含む)

このページの引用情報

評価コンパス編集.「アプリシエイティブ・インクワイアリー」. 評価コンパス, 2026-10-07更新. https://evalcompass.jun-nakatani.com/methods/appreciative-inquiry/
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更新履歴
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