設計・セオリー事業設計セオリー評価アウトカム計画立案

ロジックモデル

Logic Model
別名: プログラムロジックモデル、結果連鎖(Results Chain)

事業で使う資源、活動、直接の産出、対象者の変化を関連づけ、成果に至る仮説と確認する点を整理する図です。図の完成だけで因果効果が証明されるわけではありません。 [1]

内容更新: 資料確認日: (AI照合を含む)人の監修記録なし説明用の仮想例あり編集方針・確認範囲このページを引用訂正したい箇所を伝える
難易度 初級 費用 低 期間 概算例(規模・体制で調整):数時間〜2日(関係者ワークショップ形式を推奨)

ひと目でわかる仕組み

投入資金・人員・時間
活動研修・支援
アウトプット実施回数・参加人数
短期・中期アウトカム知識・行動の変化
長期アウトカム状態・社会の変化
前提条件・外部要因
矢印は因果関係の証明ではありません。

ロジックモデルは、活動と短期・長期の成果を、前提とともに結びつけるために使います。 [1]

実務では、事業で確かめたい成果と指標の対応を整理し、関係者と仮説を見直すための資料にします。 [1]

使う場面

  • 新規事業の企画段階で、活動と成果のつながりを関係者と整理したい
  • 評価計画の立案時に、どの段階の何を測定すべきかを決めたい
  • 助成金申請・事業報告で、事業の意図を一枚で説明したい
  • 既存事業の見直しで、効果が出ない原因がどの連鎖の切れ目にあるかを探りたい

向かない場面

  • 事業の因果効果を数値で推定することが主目的の場合は、図とは別に効果を確かめる評価設計が必要です。
  • 関係者の見方が異なるのに、合意した唯一の因果経路として固定してしまう使い方。

参加者・体制と成果物

事業担当者・現場スタッフ・管理職・対象者の代表など。人数は対話のしやすさと必要な視点から決める。

主な成果物

  • ロジックモデル図(一枚)
  • 前提条件・外部要因リスト
  • 指標候補リスト

実施手順

  1. 目的とスコープの確認
    誰のための・何のためのモデルかを決める。事業全体か特定コンポーネントか、粒度を関係者と合意する。
  2. 最終アウトカムから逆算
    「この事業は最終的に誰のどんな状態を実現するのか」から出発し、右(インパクト)から左(投入)へ逆向きに埋めると論理が崩れにくい。
  3. 各要素の書き出し
    投入・活動・産出・初期/中期/長期アウトカムを付箋などで洗い出す。産出(活動の直接の結果物)とアウトカム(対象者の変化)の区別を徹底する。
  4. 因果連鎖の検証
    各矢印を「もし〜ならば(if-then)」で読み上げ、飛躍がないか確認。飛躍があれば中間アウトカムを補う。
  5. 前提条件・外部要因の記載
    連鎖が成立するための前提(仮定)と、事業の外から影響する要因を欄外に明記する。ここが後の評価クエスチョンの種になる。
  6. 指標の割り当てと更新ルール
    測定すべき要素に指標を割り当て、評価デザインマトリクスへ展開。事業の進展に応じて見直す日付を決めておく。

長所と限界

長所

  • 専門知識がなくても着手でき、関係者の共通言語になる
  • 評価指標・評価クエスチョン設定の土台として直接使える
  • 一枚で事業の全体像を説明でき、資金提供者への説明に強い
  • 事業の弱い仮定(飛躍)を早期に発見できる

限界

  • 単純な一方向の図だけでは、変化の分岐や循環を見落とす場合がある。必要な関係を補い、読みやすさとのバランスを取る。
  • 「作って終わり」になりやすく、更新されないと形骸化する
  • モデル上の論理が現実に機能している保証はない(あくまで仮説)

⚠ よくある落とし穴

  • 産出(Output)とアウトカム(Outcome)の混同 — 「研修を10回実施」は産出であり、参加者の行動変化がアウトカム
  • アウトカムの欲張りすぎ — 事業規模に対して壮大すぎる長期アウトカムを掲げ、評価不能になる
  • 事務局だけで作成し、現場・受益者の視点が抜けたモデルになる

適用条件と根拠

  • 図の形は必ずしも直線的である必要はありません。複雑な事業では分岐や相互作用も示せます。 [1]
仮想例・実績ではありません

評価研修を現場の改善につなぐ

以下は説明用の仮想事業です。NPO職員12人が評価計画の研修を受け、3か月後に所属組織で計画を使うことを目指します。

要素記入例
活動・産出演習2回、12人が計画案を作成
短期成果問い・指標・情報源の対応を説明できる
中期成果職場の会議で計画案を使い、収集項目を決める

この例から判断できること

計画案の提出数と職場での活用を別々に確かめます。活用されない場合は、研修内容だけでなく上司の協力や業務時間も確認します。

判断で間違えやすいこと

参加者12人を成果とだけ書く

見直し方: 産出の参加人数と、参加者ができるようになった行動を別欄に置く

理由: 届いた量と変化の内容を混同しないためです。

研修の実施から組織全体の改善へ直接矢印を引く

見直し方: 計画案の作成、職場での合意、実際の活用を間に置く

理由: 事業だけでは制御できない条件を確認できるためです。

参照資料と確認箇所

  1. Logic Model Development Guide
    W.K. Kellogg Foundation · 2004
    参照箇所
    Chapter 1, pp. 1–4; Chapter 3, pp. 27–34
    本文との対応
    活動・成果・前提を結ぶ基本構造
    資料確認日: (AI照合を含む)

このページの引用情報

評価コンパス編集.「ロジックモデル」. 評価コンパス, 2026-09-13更新. https://evalcompass.jun-nakatani.com/methods/logic-model/
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